2008年03月15日

邦画:泳げない女


人生の破綻した男女二人の、さらなる破綻を描くVシネマ。

監督・脚本・・・堀井彩

多菜子(黄金咲ちひろ)・・・上京して男に騙された女
石井(増田俊樹)・・・ヤクザ崩れ
切子・・・石井の妹
晃・・・多菜子の昔の恋人

<あらすじ>
ヤクザに見放され、ヤクザ崩れとなった40過ぎの仕事もない男。
男に貢がされて気づいたらすべてを失った女。
二人は同居する仲となり、無職の石井を多菜子が働き支えていた。
そんな中、多菜子は昔の恋人である晃と再会し、関係を持つようになった。
だが晃は恋人と結婚間近の状態であった。
とある日石井の元へ、晃と多菜子の情事の写真が届けられた。

オススメ度:☆☆

まああんまりおもしろくなかった。どうすれば感じればいいの、というか。
画面効果は意味ありげというか、そういう狙いでやっているから、無意味なんだかなんだかわからない効果を使っているんだけれど、それでなにを伝えたいのかあんまりわからないというのが正直なところ。
なんだあの説明台詞場面展開は。やめてほしい。あれでなんどビデオを止めようと思ったか。だいたい複雑なストーリーの背景を長ったらしい説明台詞でどうのこうのしようとしたって、理解しづらいし覚えていられない。
ストーリーもちょっと、なあ。
結局なんのメタファーなのかこの映画は。抽象的すぎてわからない。
ただそれがVシネマの雰囲気というか、嫌いでは決してない。

この主人公の黄金咲ちひろのエロシーンはすばらしかった。AV女優かと本気で思ったんですけれど、どうやら違うようです。ちょっと調べたら、この人以前「怒りオヤジ」に出てたのを思い出しました。たぶん去年。「怒りオヤジ」に出てたときはおばさんみたいなイメージだったけれど、この映画だと全然違うじゃん。室井佑月との対局でものすごい気まずいのを覚えています。あんときの人かー、金ぴかの格好が開運とか言っていた胡散臭かった人。
でもこの映画ではものすごくエロい。もうすごかったー。それに最初のえげつないリンチシーンみたいなのを演じるような人に思えなかったから、まさか同一人物とは思いもよらなかったけどね。
たぶんこの女社長です。リンク
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2008年02月11日

邦画:陰日向に咲く

オススメ度:☆☆☆☆☆

もう泣いた。泣きつかれた。
映画館では涙を拭ったりすると音が立ったり画面を見れなくなるので放っておくのだけれど、そんなことが何度も繰り返されるとなると泣きつかれるし画面がぼやけるしもう眼が痛くなってくる。
西田敏行に泣かされ、まあこれは想定してたけれど西田敏行だしきっと泣かせにくるに違いないまあそのために今まで苦しいことがあっても泣かずにためてきましたみたいな状態で映画館はいったんだし、岡田准一に泣かされ、かあさんの手紙に泣かされ、またもやこれでもかってくらい岡田准一に泣かされ、もっといろいろあるけどもう散々だった。こんなんなツラで映画館から出る人の気にもなってほしいと思いました。
連れのハンカチひったくろうとしたら鞄にしまっていてとれなかったらしくこっちはぼろぼろのまま映画が終わってライトアップの時間になってしまったのが恥ずかしかった。
それくらい泣かされました。終わってぐったりです。

ま、泣くのといい映画ってのは全く違うけれどもね。
でもこの映画は実によかった。
半端にしか生きられないだめ男の、半端な努力や半端な正義感、といった心の揺らぎの表現が非常に巧みで、それを演じる岡田准一ってすごいいい役者だなぁ。かっこわるい役を等身大で演じられているというか。彼かっこいいけれど、それだけ映えるね。
ほかにも宮アあおいとかいろいろとよい俳優に恵まれ、すっと心に入ってくるくらい演技がよく、特に文句なし。
ストーリーも幾重にも凝らされた引っかけと見事に引っかかったクチだけれど、それでもそんな手口に引っかかってよかったと思ってしまった。まあそういう気がする、って疑いは常にあったけれど、やっぱり、という部分もない訳ではないけれど、それはそれですばらしい。
一番いいキーワードは多分、「桃缶」でしょうね。ああ桃缶が、ってシーンが重要です。

でもオタクの話がストーリーとしては引っかかってこなかった。
どっかでつながるとか隠喩とかになっているというわけではない、と思ったけれど。そこが心残りでした。それは独立して楽しめるけれど、ちょっと綺麗にまとめ過ぎじゃん、とか感じて、すこし浮いた感じが否めませんでした。それが残念です。

とまあ、今年一番のおすすめ映画を早くもみてしまいました。
また観ていない人は今すぐ行くことを勧めたいですね。
劇団ひとりにちょっと表れているちょっとばかり垣間見える暗いところに共感がわきそう、とかいう人にもおすすめです。

あ、言っとくけど、あのエンディングテーマには反対です。あの終わり方にしてあの歌の明るさはミスマッチもいいところです。選曲には重々気をつけていただきたい。あれが一番いけていなかった大罪です。

映画「陰日向に咲く」公式サイトリンク
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2007年11月22日

邦画:花

2003年、ドラマ。
初老の弁護士を脳動脈瘤を抱えた男がドライバーとなり、新婚旅行のルートをたどり忘れかけていた妻を思い出しながら遺品を取りにいく物語。

原作・・・金城一紀
制作・・・若杉正明
監督・・・西谷真一
脚本・・・奥寺佐渡子
音楽・・・村治佳織

野崎陽一郎(大沢たかお)・・・成績優秀な銀行マン
林(仲村トオル)・・・野崎に鳥越の運転手を勧める
鳥越弘(柄本明)・・・指宿へ車で向かう弁護士
若き日の鳥越(加瀬亮)
けいこ(牧瀬里穂)・・・鳥越の元妻
山吹千香(西田尚美)・・・野崎の恋人

<あらすじ>
野崎はトップ銀行マンとして働いていたさなか、帰り道で倒れてしまった。病院での診察では、脳動脈瘤があり、今すぐにでも破裂するかもしれないという宣告を受けた。手術後は可能性として、障害が残る、あるいは記憶をなくしてしまうこともありえるというのであった。
野崎はその一週間後退職し、家で特に何をする訳でもなく時間をつぶして過ごしていた。そんな中、野崎は林に仕事を紹介され、二つ返事で了承した。内容は鳥越という男と車で指宿まで同行するというものだった。指宿まではルートを指定しており、いっさい高速道路を使わないというものであった。
野崎が指宿までいくのは昔に別れた妻が亡くなり、その遺品を取りにいくため、また新婚旅行のルートをたどるという理由であった。

オススメ度:☆☆☆

大沢たかおの主演作は非常に多く、今年に関してはなんと映画3つという驚きの数の活躍ぶりを観れば、どれだけ凄いか言うまでもない。
その主演で、この「花」で光る部分は車の中で、自分の病気を鳥越(柄本明)に告白するところでしょうか。まあわかりやすいけれど、それが一番でした。思ったより滑舌悪くて聞き取りづらい言葉があったりするんだけれど、でもよい演技だからそれはそこまで気にならない。
それに柄本明はやっぱりいい。この人の言葉の重みやらがよいのです。悲しそうな演技がたまらない。
牧瀬里穂は好きな女優さんで、花言葉や思い出を大事にするようなカラーがぴったりくる役者さんです。
このストーリーで特に面白いのは、妻の顔も忘れかけていたのを思い出すところよりも、野崎が旅先で恋人の千香と電話して、地図で行き先を伝えているようなやりとりでした。鳥越のストーリーと、その裏の野崎と千香のやりとりが見所です。
暖かいストーリーであり、いい話が観たいと思ったらこれをお勧めします。
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2007年10月03日

邦画:日本沈没


2006年リメイク作品。日本が沈没するパニック映画を描くSF。

原作・・・小松左京


監督・・・樋口慎司

小野寺(草なぎ剛)・・・海洋センター所属
安部(柴咲コウ)・・・レスキュー隊員
田所博士(豊川悦司)・・・日本沈没は1年以内と予測し、日本を救うため奔走する
みさき(福田麻由子)・・・地震のなかで親とはぐれた女の子
ユージン・コックス博士・・・最初に日本が沈没するという予言をした
鷹森・・・文部科学大臣

静岡県沼津市を襲う大地震が起きた。
災害で逃げ遅れた少女を観た男は、ガソリンスタンドから流れ出たガソリンが少女の近くに来ているのに気づいた。電信柱は倒れ火花がガソリンに引火する間際、ヘリコプターで救助に来た女性消防士に二人は救われた。

今回の地震は、日本が沈没すると言うことの証明になったという発表をコックス博士は行ったのである。
予定では数年先という予言であったが、田所博士は1年以内であると確信し、発表した。そのため急遽日本国民を国外へ救い出すべく政府へ要請することになるが、一笑に付されておしまいである。
平和ボケしてしまっている日本において、日本国民は沈没と言う大災害と立ち向かい、国民を救うため奔走する小野寺、田所らを中心に描く。

オススメ度:☆☆

まあまあ、というか。せっかく提案しているのに、こういう対応を政府って本当にしそうなところが怖いですが、まあ、信用無いもんな。こういう日本が沈むって聞いたら、自分はどうすんだろうって考えて見るけれど自分でもなんにもしないんだろうかなぁ、って思ってしまった。うーん。

映画としてはまあまあで、突出したものもなく、茫洋とすすむ感じがして、いまいちのめり込めなかった感じがある映画です。あんまりにも派手な演出が、逆に白けさせられるというか。もうちょっと巧く撮ってほしかったというか。
そこまで面白くはないかな、というのが正直なところです。
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2007年08月21日

邦画:エコエコアザラク B-page


2006年。エコエコアザラクシリーズ最新作ホラー映画。R-pageの後編。

原作・・・古賀新一
製作・・・千葉龍平
監督・・・太一
脚本・・・太一、天野裕充

黒井ミサ(近野成美)・・・黒魔術師
鈴木冴子(柳沢なな)・・・施設で働く少女
成瀬梢(伊藤裕子)・・・尼僧
ワタル(海澤詩音)・・・施設の男の子
神父(篠井英介)・・・被害者となった神父
教団リーダー(IZAM)・・・ミサの教団トップ
リョウ(高木りな)・・・ミリス専属の写真家、神父が死んだ事件の生き残った目撃者
ミリス(秋山莉奈)・・・モデル、事件の被害者
青山(野村宏伸)・・・リョウの弁護士


<あらすじ>
梢が死んだ後、捕まらない容疑者として有名になってしまった黒井ミサは道行く人に注目される占い師となっていた。
とある女子高生がモデルになりたいからなれるかどうか占ってほしいと言って来た。そのときの雑誌の表紙には、事件の被害者だったミリスが表紙を飾っていたものだった。黒井ミサは雑誌のメッセージから、エゼキエルの事件が解決していないことに気づいた。
その女子高生の一人はバラバラにされ、腕を持って帰られるという事件に出会した。その犯人は一年前の事件の被害者のミリスであった。
ミサのもとへ、冴子から一通の葉書が届き、また冴子のもとへ出向くことにした。再びエゼキエルの事件と対峙するために。

オススメ度:☆☆☆

結構面白い。
なんと野村宏伸が出ているというのがいいですしね。まあ秋山莉奈もいいですけど。
よくわからなかったのが、ミサがトンネルから出て来たときに顔が歪んでいるんだけれど、それを顔を直すシーン。なんなんだろう、あれ。最後までわからなかった。
ストーリーはこれまたごちゃごちゃしているんで、出来れば公式サイトを観た方がわかるんじゃないかと思えるくらいです。
それに描写も不思議というか理解が遅れる部分が多々あり、どうしてこういう行動なんだって付いていけないのもR-pageと同じような感じです。解決のところが非常に地味で残念で、それがどうにかならないかとさえ思ってしまいました。
それと、R-page観ていないとわからないストーリーなので先にそっちから観てください。そしたらR-pageで明かされなかった部分がわかるようになりますから。
通してみると、R-pageよりも今作の方が面白いので、ぜひこちらも、できればまとめて観ていただきたい作品だとは思います。

エコエコアザラク公式ページリンク
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2007年08月20日

邦画:エコエコアザラク R-page


2006年、エコエコアザラクの最新作ホラー映画。B-pageの前半。


原作・・・古賀新一
製作・・・千葉龍平
監督・・・太一
脚本・・・太一、天野裕充

黒井ミサ(近野成美)・・・黒魔術師
鈴木冴子(柳沢なな)・・・施設で働く少女
成瀬梢(伊藤裕子)・・・尼僧
山内隆(虎牙光輝)・・・ジャーナリスト崩れ
ワタル(海澤詩音)・・・施設の男の子
神父(篠井英介)・・・被害者となった神父
教団リーダー(IZAM)・・・ミサの教団トップ

<あらすじ>
一年前、雲のない空から巨大な雹が降り注ぐと言う謎の大惨事が起き、数名の被害者が出た。
黒井ミサがこの街に来た理由は、その事件についてのことであった。教団から破壊の悪魔エゼキエル復活を阻止するということであった。
結界を張っていたときに冴子と出会い、彼女の出入りする施設に付いて行くと、尼の梢と、ワタルという小学生がいた。事件の被害者の一人はそこにいた神父だったのである。

事件の調査の中、当時の担当記者であったジャーナリスト崩れの山之内と出会い、受け取った写真と黒魔術により、事件の現場を探し出した。またミサは山内に写真に映る女性を探し出せといい、またあなたの命は明日までと予言したのだった。
そして、予言通り山内は死ぬのであった。その現場に居合わせたワタルの目の前で、ワタルに梢宛のメッセージを残して。

オススメ度:☆☆☆

まあまあでしょうか。エコエコアザラクのシリーズ数あれど、突出してこの作品がどうと言う印象もない普通のエコエコです。好きな人にとってはすごく面白い。
ストーリーは理解がめんどくて、もうちょっとわかりやすいといいんだけれど。設定がもともとごちゃごちゃしている上に、心理行動が突然極端なものだったりしてついていけない所も多々。
でも観てしまうのはこういう話が好きだからだと思います。カルト系で女の子が主人公なんて非常に面白いテーマ作品じゃないですか。謎解きっぽいところもあるし。ただ悪霊との対決シーンがちょっといまいちな気がしました。
でもキャスティングに近野成美がいいのもあるし、なんと尼さん姿の伊藤裕子が出ているし、なかなかの作品でした。
カルト映画とか好きなら観ておいてもいい作品ですね。

むかついたのは、DVD再生したら5分間のCMを強制的に見せられ、スキップも飛ばしも出来ないところ。本当にこういう仕様で作ったらいかん。最悪。一度プレイヤーからディスクを取り出したらまた観なきゃ行けないのは辛い。だめだよこんなの。エイベックス仕様なんだろうかな。


エコエコアザラク公式サイトリンク
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2007年07月02日

邦画:天使の卵



原作・・・村山由佳
脚本・・・今井雅子
音楽・・・大友漁英
監督・・・富樫森

一本槍歩太(市原隼人)・・・19歳の美大志望の浪人。
五堂春妃(小西真奈美)・・・27歳の医者。歩太の父の主治医。
斉藤夏姫(沢尻エリカ)・・・歩太のガールフレンド。春妃の妹。

あらすじ・・・満員電車に左手首に包帯を巻いた女性が駆け込んで来た。きつい電車の中、後ろに乗っていた浪人の歩太には印象的に映った。
ある日、歩太は父親の入院する精神病院へ見舞いへ来てみると、電車の中で左手首に包帯を巻いた女性が、父親の主治医であることを知る。五堂春妃と名乗った医者は、歩太のガールフレンドの夏姫の姉であることも知る。
歩太は次第に春妃に惹かれてゆく様と、複雑な人間関係を通して踏み出す姿を描く。

オススメ度:☆☆☆☆

<感想>
原作は10年くらい前に読んで、なかなか好きな作品で、当時学生だった僕はいろいろと村山由佳作品を読み通した記憶があります。
やはりその読んだいくつかの作品の中でも特に好きなのは「海を抱く」、その次に「バッドキッズ」、次いで好きなのが「天使の卵」でした。

歩太の料理のシーンは表情や立ち振る舞いがよくて、市原隼人とはいい俳優だな、と素直に思いました。料理がおいしそうに見えるし、よいシーンの一つです。絵を描くシーンも見事です。
夏姫の葬儀シーンの表情や、病院から飛び出して歩太を探しに走るシーンの必死さは圧巻で、沢尻エリカってかなりいい女優をしてるんだよな、と感じます。オーラのある女優というか。
五堂春妃は当然きれいな役柄で、小西真奈美ってのは語らずとも空気で見せるというか。撮影の仕方もありますが、確かに美しいです。

ストーリーは複雑な部分がいくつかあるのですが、出会いと別れという形で話が展開され、それは恋人としての別れや死別と言った別れもあり、その形で表面に出てくるの別れと言う描き方はやや唐突で大げさなものにも感じますが、それ以上に恋愛の村山視点というのは突出していて、ありがちな設定のようで新鮮な切り口に視える作品です。映画でもそれは十二分に生かされていて、原作が好きな方も納得の作品となっています。

比較的オーソドックスなテーマの映画でありながら表情豊かな作品で、誰でも楽しめる作品だと思います。
切ない感じの映画が好きな方にはオススメの映画の一つです。
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2007年06月27日

邦画:空中庭園

 オススメ度:☆☆
空中庭園 公式サイト
広田雅裕監督・脚本。小泉今日子、板尾創路、鈴木杏、ソニン、永作博美出演。
家族とは仲良く何でも言い合える関係である。それはたとえセックスの話だって親子で交わし、嘘なんて何一つない理想的なモノ。と思い込んでいた。もしそれが崩壊するとしたら、既に崩壊していたら?

いろいろと話題となった良作として、なんとか賞をもらったりしている映画で、確かにこの映画の変わった空気は、キャストからして醸し出している。キョンキョンと板尾。僕は珍しいと思ったんだけれど。そしたら鈴木杏とソニン。大丈夫か、このミスマッチさえ感じるキャスティングは。
でも見てみると不思議なもので、このキャスティングは不思議なケミストリーを生んでいて、脚本としてもキャラクターに確かにマッチしている作品で、見ていて違和感はなかった。というか、もともと原作のキャラクターがそういう一風変わっているのかな、と勝手に感じました。板尾のキャラクターってのはどうしても、芸人になってしまう。映画の中では好演をしているし、俳優・板尾ってのも悪くないんだけれど。板尾にぴったりの役柄だったのは面白かったけれど。

しかし、ストーリーがどうにもよくわからなかった映画で、特に微妙な心理描写がサイコ映画っぽく描かれて、結局過去に遡っての記憶の話とか不気味な演出とか、もうごちゃごちゃしてよくわからないし、単純に理解させてもらえない。
それにタイトルの「空中庭園」というのもよくわからなかった。バビロンという入れ墨くらいしか関連がありそうではなかったのですが。うーん、やっぱりよくわからないってのは腹立たしい。

気に入ったのはソニン。やらしい家庭教師というのがよくて、あのアシ。あのぐりぐりされたくてしょうがなかった。さりげなく勃起させられてしまいました。名シーンです。

まあ、よくわからない映画の一つです。雰囲気とかともかく、なにが言いたいのやら。家族がどうこうして、なんというかすっきりしないし、血の雨とか無駄な演出が目についたし。
ソニンの脚が見たい人にはオススメです。それくらい。
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2007年06月18日

邦画:眉山

オススメ度:☆☆☆
さだまさし原作。犬童一心監督、山室有紀子脚本、大島ミチル音楽。松嶋菜々子、大沢たかお、宮本信子出演。
徳島を舞台に、ある日病気で入院した母のもとへ、父親を知らないことにまつわる自分の生い立ちを追う。

さだまさし作品らしく透明感溢れる作品で、非常に観ていて心地よい。
すべての瞬間をきれいに映していると感じるくらいでした。いい映画でした。
特に阿波踊りのシーンは特によかった。あの騒がしさと静けさを対比させた探し人を見つけるところや、歌手が踊っているところは清々しさを感じさせる。
広がる徳島の風景、盆踊り、祭り、夏の景色。どれもが鮮やかで、気づいたらのめり込んでいる映画でした。

登場人物の個性は母が特に強烈で、女性看護師にびしっと最初いいきるところは観ていて「こいつやなヤツ」と思って、この人物を中心にストーリーが進むのかよ、って思わせておきながら、これがいいお話でした。さすが。
主人公も気丈なところを受け継いでいるけれど、強烈ではなかった分、母親のストーリーが浮き出た格好となりましたが、それでも主人公が松嶋菜々子だと思わせるのは、演技が巧いからだと思いました。いままで松嶋菜々子のドラマとかみて、あまりそう思ったことはなかったのですが、すごく良かった。感情の機微と言うか、ためというか。もちろん岸本信子もすごいですけれど。強さと弱々しさの表現なんてすごかった。

このストーリーは母親の三十年越しの想いの話、と言えばいいのかな。
こういう結末というか年老いた二人の想いを描く作品ってのは珍しいけれど、これがいいんです。この儚いところが。

今年は洋画の大作が連発していて、こういうよい邦画作品が隠れてしまっていますが、これは観ておかないと勿体ない。
阿波踊りのシーンは映画館で観ていただきたいですし、音楽も場面を大事にしている感じが出ていていいんですよね。
オススメの作品です。
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2007年04月05日

邦画:丹下左膳 百万両の壺

 おすすめ度:☆☆☆☆
 津田豊滋監督、豊川悦司主演、和久井絵美、麻生久美子、野村弘伸出演。柳生源三カ(野村弘伸)が結婚祝いに兄からもらった壺を価値がないと思いこんで売り払ってしまったが、実は百万両の価値があるらしかった。その壺を探すうちに、丹下左膳(豊川悦司)とお藤(和久井映見)が預かった親を亡くした子どもが持っていることが発覚する。

 うん、よかった。舞台を見ているような変な芝居だけれども、その辺の作りがむしろ味が出ている。トヨエツとか野村弘伸の演技は、この映画でめちゃくちゃへんてこだけれど、これはこれでいいもんです。
 しかしこれは人間味あふれる映画、とは思ったモノの、でもやっぱり丹下左膳のせいで巻き添え食らったそば屋の親父の子どもを拾ったところで「お人好し」はないだろうと思いましたが、どうでしょうか。
 まあ全体的に笑える話だし、決まる殺陣はしっかりばっちり決まっているし、これだけエンターテイメントをちりばめた作品もあまりない。見てよかったと思える映画、ぜひ時間があれば見ていただきたいおすすめの映画です。
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2007年03月25日

邦画:アンフェア the Movie

 おすすめ度:☆☆
 小林義則監督、佐藤嗣麻子脚本、篠原涼子主演。主人公・行平の車に爆弾が仕掛けられていた。娘が幼稚園に向かうはずだった自動車には、娘と自分の代わりに娘の送迎をする友人が乗っていた。娘が入院した病院は謎の犯罪グループに乗っ取られ、80億円の身代金を要求していた。複雑な事件をとりまく謎多き事件に、行平が娘を助けるために対峙することになる。

 ドラマを予習するのは必須のようです。どうにか2時間スペシャルだけみておいてよかったと思います。ドラマもスペシャルもみず、この映画だけみてはなにがなにやらわかりません。映画館でのお客さんは女性が目立ち、篠原涼子が好きな人が多いようでした。ごっつええイメージしかない僕にとってはあんまり好きになれないのですが、確かにこのドラマの行平演じるハードボイルド刑事はかっこいいです。
 しかし酷いのが設定と脚本。ものすごい意味がわからない、複雑に絡み合う行平の過去話。この行平の過去の、父親の裏金事件を予習しないと全く理解できないと思います。もうちょっと初心者向けに敷居を下げてほしかった。でも、ドラマから見ている人にとっては、そういう方がすごく楽しいんでしょうね。
 それにしたって、この展開は結構酷い。東京都民全部を人質としたバイオテロってのは、あり得るかもしれないけれど、ちょっと僕にはスケールがでかすぎて感じてしまいました。それにあの加藤ローサと成宮寛貴の必要性を感じない。というか、このストーリーって実は、主人公の行平自身の必要性もないんじゃないかと思います。無駄なキャラクターが多いし、無理に裏ストーリーにつなげようとしてると思ってしまいました。見ていてどこにつながるんだろうって考えながら見るから、ストーリーに集中できなかったし。いろいろと、わざと複線作りに、解決しない怪しい一言とか怪しい動作とか、次回作つくるつもりなんだろうなぁ。映画単体としての楽しさを求める人には、おもしろく感じない映画だと思います。細かいところも雑だし。ばれるからヒール脱げ、とかいろいろ思いました。
 まあ、酷評になってしまいました。ドラマ全部見て、行平演じる篠原涼子に惚れてから見ないといけないのかもしれませんね。
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2007年03月22日

邦画:アイデン&ティティ

 おすすめ度:☆☆☆☆
 みうらじゅん原作、宮藤官九郎脚本、田口トモロヲ監督。銀杏BOYZの峯田和伸主演。バンドブームに乗ってプロ入りしたロックバンド・スピードウェイのギタリストである中島が追う青春映画。

 結構おもしろいな、と思ってエンディング見たら、宮藤官九郎が脚本というのを知って、さすがだなあ、と改めて思ってしまった作品です。田口トモロヲ監督は初監督作品だそうですけれど、これなら十分でしょう。初映画出演の峯田和伸はあんまうまかないけれど、やっぱり演奏の時とか、叫ぶような情熱的なシーンはいい味を出しています。
 バンドとしては、昔のロックバンドって、こんな感じだったなあってやっぱり懐かしいと感じます。この4人のバンドって、中村獅童が一番映えていて、次はベースの大森南朋が目立つんですよね。だからこそへんてこな主人公視点というのが際だつんですけれど。
 歌モノ映画なので当然歌がたくさん使われているけれど、どれもいい歌詞が盛りだくさんで、これはこのままサントラでほしいかもしれません。
 ストーリーはよくある青春ストーリーといっていいくらいのもので、テーマも手垢がつくほどよく使われる、売れたロックバンドがテレビでけんかしてオジャンにするというようなもので、当然浮気するロッカーで、女に刺されたり取材にきた記者とけんかしたり当然。まあよくあるテーマ。しかしそれをしっかりと飽きさせずおもしろく見せているのはやっぱりいい脚本といい監督なのでしょう。キャストは特に目立つほどどうとはいえずヒロインもよくいるような感じの女の子ですし。でもキャラクターがよく、こういう恋人いいなぁ、って思ってしまう。恋愛模様やバンドでの友情などがうまい具合に滲んでいて、いい作品になっています。
 まあクドカン作品、といえばたぶん外さないと思ってみても結構。みうらじゅんが好きならそれでも結構。青春不足の人生にはとくにおすすめの一作です。
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2007年03月07日

邦画:どろろ

 どろろ、観てきました。
 まあ悪くなかった、とは完全には言い切れません。どうしてこういう演出するんだろう、って首を傾げてしまうセンスの悪さ。あの赤ん坊のでっかい奴。あいつ。なんだ、あれ。吹き出してしまうのは監督の狙いなのかなんなのか・・・。それと、百鬼丸とどろろの出会いのシーンの、なんだあの丸い画面。それもあの場面だけ、って、狙うんなら全編そういう感じで古くささを出してほしかったんだけど。
 それにしても最後の悪の親玉の中井貴一の変身姿、あれは禍々しくておどろおどろしくてよかった。あれだけ悪そうなメイクも珍しい。
 でも一番どうでもいい、と思ったのは、どろろ。柴咲コウ。てやんでぇ口調、似合わないし、言い慣れていないからと舌が回っていないから演技がド素人の様に感じられます。それにあの役柄、いらないんじゃないのか? ワトスン役にも成りきれてない、中途半端な存在でした。もうちょっとストーリー的に見せ場があっても良かったんじゃないかと思いました。
 そんな感じ。スプラッタ描写のある子ども向け邦画アクションでした。妻夫木かっこいいけど、ストーリーとか心理描写がどうでもよいというか、話のつながりがよくわからなかったり、最後は結局どこでどうしたらそんなふうに許しちゃうんだよって感じてしまったり。
 もうちょっと頑張ってほしい感じの作品でした。
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2007年02月27日

邦画:最終兵器彼女

 オススメ度:☆☆☆☆
 高橋しん原作まんがの実写化。
 須賀大観監督。前田亜希、窪塚俊介出演。兵器の身体となったちせと、シュウジの恋を描くSF。

 これをまんがで読んだとき、ストーリーとか設定なんてめちゃくちゃオタクな設定で、彼女のちせが兵器の身体になって戦争に行っていて、彼氏のシュウジは普通の高校生活を送っているというもの。週刊誌だったのでついでに読んでいたのだけれど、ストーリーなんてものよりも、とにかく描写とか人物とか感情の流れが凄く好きで。シュウジとちせが別れるシーンがあるんだけれど、そのときちょうど僕も付き合っていた人と別れたときで、それがものすごくわかる感情というか。感情が溢れ出しているのが伝わってくると言うか。だからすごく感銘を受けました。設定が気恥ずかしいくらいのものなんですが、ものすごく文学的な作品というか。どんな戦争をしていても二人の恋ばかりが語られる作品です。戦争というのに主眼を置かない描き方はとてもいいですね。
 この映画にしてもかなりその肝の部分を引き継いでいるのは好印象に思えます。
 でもなんというか、ラストとか全然違うし、2時間映画だから脇役のストーリーがないのもしょうがない。でも音楽はいいし。ラストは原作のがすごく「らしい」ので好きなのですが、まあ、実写であの終わり方はできなそうだし。
 なんというか、初々しすぎる二人を観ていたらなんだか懐かしい感覚が甦るというか、そういう感想を持ちました。ヒロインちせを演じる前田亜希がなんというか、可愛らしいけど、そこらへんにいるような感じの女のコっぽさが出ているのが、すごくいい。地味だけどいいな、こういうの。キスシーンの固さが、あれが演技なのだと思うけど、なんか凄くいい。青いなあ、って。
 なんか変な映画をみたいな、でもすごく青臭い恋愛映画みたいという方には特にオススメの映画です。
 ぜひまんがも一度読んでもらえれば、と言う作品です。
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2007年02月14日

邦画:スパイ・ゾルゲ

 オススメ度:☆☆☆
 2003年篠田正浩監督・原作・脚本。イアン・グレン、本木雅弘、椎名桔平、上川達也出演。昭和初期、ソビエト軍のスパイであるゾルゲと朝日新聞社の尾崎の、二人のスパイの姿を描く。

 180分超という大作、さすがにこれを観るのは骨がいる。長い映画でありストーリーも歴史と男女の絡み、複雑な裏工作とか観ていて根気を求められ、テンポが良いと決して言えない。しかしそれでも観ているとかなりのめり込めるストーリーであることに気づく。これが実在人物とはなかなか思えない。この日本ではCIAやKGBのような機関がないのだからよけいに遠くの国の出来事のように思えてしまう。
 しかしこの映画では結局不幸な結末というか、人生とかそういうのが、悲しみばかりが残った感があります。救いはあるかもしれないけれど、残された人も、ゾルゲや尾崎らも、切なすぎる。
 音楽もクラシックでかため、やや古風な出来具合をみせる本作。やはり長い映画であるけれど、当時日本に実在したこのゾルゲというスパイの話に興味が惹かれたら観ていただきたい映画です。多分映画好きや歴史好きという人のための映画で、とりわけ感動する人間ドラマとかではありませんから、最後まで観るには多分、根気がいる映画であると思います。
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2007年02月08日

邦画:陽はまた昇る

 オススメ度:☆☆☆☆
 2002年、佐々部清監督、佐藤正明原作。西田敏行、渡辺謙出演。ビクターがVHSを開発したいきさつを描くドキュメントドラマ。

 これはもう、もの作りメーカーに勤める方にはぜひ観ていただきたい映画です。西田敏行演じる加賀谷が所長となり派遣され、そこから技術者として、人として、夢を持ち成功させる映画です。この西田敏行がまた、どの映画観てもそうおもってしまうけれど、いい味を出して、人を惹き付けるんだよなぁ。なんというか、この人が言うとものすごく情熱がこもって感じられて、このひとが所長だから、ここまでしてみんな死にものぐるいでやり遂げられた、って説得感が発生するのだ。「甘い」と言われつつも、それが人情であり、人の心をひとつにしたのだ、と考えると、僕もそういう会社に勤めたい、なあ。渡辺謙の悩みつつあるところを演じる姿にも惹き付けられる。とってもいいストーリーで、キャラクター、俳優も粒ぞろいです。音楽は大島ミチルですし。
 感動したところは数あれど、大阪にいこう、という所と、なんとあの松下幸之助とのやりとりにはすごくぐっときました。
 やっぱ仕事って、熱くならなきゃな。オススメの映画です。
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2007年02月06日

邦画:嗤う伊右衛門

 オススメ度:☆☆☆
 蜷川幸雄監督、唐沢寿明、小雪、椎名桔平出演。民谷家の顔が醜く潰れた娘・岩をめとった境野伊右衛門。その二人に、なぜか異常に執着する酔狂な筆頭与力・伊藤が複雑に絡み、破滅をもたらそうとする。それら絡み合う関係を京極夏彦が「四谷怪談」をもとに焼き直した作品。

 いやはや、さすが京極夏彦作品。わけわからん。ストーリーの転がし方が難しかったりちょっと「?」なんてところがあって理解するのにちょっと時間がかかるところはあるものの、この空気ですよ、この空気。こういう作品は内容なんてわからなくても、キャラクターの感情の流れがわからなくても、ただこの空気。それを味わうだけで没頭出来る映画です。
 映像の撮影効果とかキャラクターとか、さまざまな面でいいところをたくさんもっている映画。ぜひとも一度、この京極作品の空気を味わっていただきたいと思います。
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邦画:らんぼう

 オススメ度:☆☆☆
 大沢在昌原作。丸山昇一監督。坂口憲二、哀川翔、原沙知絵出演。ハードボイルドらしさよりもキャラクター重視の作品。入院先で同居していた、親を殺された少年と犯人へと近づいてゆく様を描く刑事モノ。

 非常にキャラクター性の強い映画で、大沢作品とは思えない明るい主人公であったり。原作を読んでいないのでわかりませんが、原作とは結構違うのでしょうか。まあキャラクター性というのは、哀川翔が出た時点で決まっているような気がしますけれど。
 ストーリーとしては凡。すごく珍しいものでもなく、古くさい印象を受けるかもしれません。やくざも一目置く破天荒な刑事が少年と絡んでは人生を説き、きれいなナースがいたら口説く。スタンダードなのかもしれませんね。
 まあ殺人事件の真相というのも特に目立つような裏はないのですが、逆に予想通りに話が進むところがこの映画のいいところなのかもしれません。
 音楽もまあなかなか。こういう音楽あまり好かないのですが、ハンドクラップだけのところとかなかなか面白いかな、と。最後のカラオケとか明るいし、なんか微笑ましい。
 そんな感じ、特に何が残るわけでもないですが、観てなんとなく、面白いと感じるものだと思います。
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2007年02月04日

邦画:なま夏

 オススメ度:☆☆☆
 吉田恵輔監督。蒼井そら、三島ゆたか出演。朝の電車でいつも同じ車両にのっている女子高生に恋したストーカーサラリーマンの気色悪い恋愛を描く。

 これはきもい。三島ゆたか演じる益男の、写真を部屋中にたっぷり貼っているとか盗聴するとか、すごくきもい。それを演じきる三島ゆたかが素晴らしい。まさかここまでぴたっとはまる人がいるなんて驚きですね。蒼井そらがかなり綺麗な役をしているのがかなりいいかんじで、ジャケット写真のパンチラもまたかなりいいかんじです。
 ストーリーはそんな感じ、妹が結婚するのに、惚れた女に話し掛けられないサラリーマンというのをバカにされ、ついに告白に至ったけれど「きもい」と返されたので逆恨みしてしまう、というもの。そしたらとある出来事で入院して、顔をカーテンで仕切られているという状況でのコミュニケーションのとり方がけっこう面白い。ここはかなりよい印象をうけ、オチもまたなかなかのものでした。
 まあこういう恋愛映画があってもいいでしょうか、ねぇ。
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2007年01月29日

邦画:それでもボクはやってない

 周防正行監督、加瀬亮主演。
 痴漢事件の裁判の実態を描く、実話をもとにしたストーリー。
 オススメ度:☆☆☆☆

 非常に面白い映画です。デートには難しいかもわかりませんが、世の中のサラリーマンには特に面白いと感じるものだと思います。もちろん女性がみたとしても十分面白いのは間違いない。
 テーマの「痴漢冤罪裁判」という点でも興味を深く惹かれた。最近特に痴漢事件が多発しており、でもワイドショーでは稀に痴漢冤罪とか、金目当てで訴える女とか、「やってない」としらを切ろうとする真犯人とかが多すぎる、ということで、まさか電車通勤をするサラリーマンにいつ襲うかもしれないこの事件は非常に注目するテーマでした。
 まあ男の立場からすれば、女性の半分くらいは痴漢に遭ったことがある、ってネットとか新聞とかなんかの雑誌に載っているようなときがあるけれど、それが本当なら世の中痴漢だらけということになってしまうから冤罪が多い、と思いたい。でも「冤罪だ」と言い張るミラーマン事件とか、「痴漢えん罪被害者の会」会長が、痴漢で捕まるとか事件があったしなあ。みんな嘘つきばっかりだ!

 さてこの映画だけれど、痴漢冤罪で捕まるところから最後の判決まで、非常にイライラさせられる。映画に、ではなくてこの痴漢裁判というものに対して。
 それにアクションでもホラーでもないのに、終わったときに「ぶはっ」って呼吸したくらい、ものすごい集中をして観ていました。もう特濃な映画で、どうしたらあいつが間違いを認めるんだ、とか、ここまで酷い取り調べとかなのか、とかこんなにも保釈金ってかかるのか、とか。もう、怒りとかが募ったまま見続けていました。映画館でみていたこの映画、だれもが集中してみているような雰囲気だったため、よけいに映画にのめり込んでしまいました。
 特によいのは、裁判の言葉をよく噛み砕いて説明してくれるところもありがたいし、仲間がいろいろとそろっていて力を合わせて一つの方向へと向かってゆく様がまたよい。それに、痴漢冤罪に問われた主人公ならず、原告側としての視点の解釈の描き方も非常に良い。あのときああだったから、こういうことになったのか、という背景がすっきりと見通せる作品にしたのは監督と脚本家の力量の高さを示していますね。
 しかしこの最後がどうにも、減点1。

 という感じで、多分多くの人が面白いと感じるであろう映画です。さすが周防監督、男しかみない映画かと思いきや、誰でも楽しめる邦画を作ってくれた。しっかりと味わい深い作品でもあり、素直に絶賛出来る良作です。おすすめですね。
posted by しょうへい at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 邦画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする