痴漢事件の裁判の実態を描く、実話をもとにしたストーリー。
オススメ度:☆☆☆☆
非常に面白い映画です。デートには難しいかもわかりませんが、世の中のサラリーマンには特に面白いと感じるものだと思います。もちろん女性がみたとしても十分面白いのは間違いない。
テーマの「痴漢冤罪裁判」という点でも興味を深く惹かれた。最近特に痴漢事件が多発しており、でもワイドショーでは稀に痴漢冤罪とか、金目当てで訴える女とか、「やってない」としらを切ろうとする真犯人とかが多すぎる、ということで、まさか電車通勤をするサラリーマンにいつ襲うかもしれないこの事件は非常に注目するテーマでした。
まあ男の立場からすれば、女性の半分くらいは痴漢に遭ったことがある、ってネットとか新聞とかなんかの雑誌に載っているようなときがあるけれど、それが本当なら世の中痴漢だらけということになってしまうから冤罪が多い、と思いたい。でも「冤罪だ」と言い張るミラーマン事件とか、「痴漢えん罪被害者の会」会長が、痴漢で捕まるとか事件があったしなあ。みんな嘘つきばっかりだ!
さてこの映画だけれど、痴漢冤罪で捕まるところから最後の判決まで、非常にイライラさせられる。映画に、ではなくてこの痴漢裁判というものに対して。
それにアクションでもホラーでもないのに、終わったときに「ぶはっ」って呼吸したくらい、ものすごい集中をして観ていました。もう特濃な映画で、どうしたらあいつが間違いを認めるんだ、とか、ここまで酷い取り調べとかなのか、とかこんなにも保釈金ってかかるのか、とか。もう、怒りとかが募ったまま見続けていました。映画館でみていたこの映画、だれもが集中してみているような雰囲気だったため、よけいに映画にのめり込んでしまいました。
特によいのは、裁判の言葉をよく噛み砕いて説明してくれるところもありがたいし、仲間がいろいろとそろっていて力を合わせて一つの方向へと向かってゆく様がまたよい。それに、痴漢冤罪に問われた主人公ならず、原告側としての視点の解釈の描き方も非常に良い。あのときああだったから、こういうことになったのか、という背景がすっきりと見通せる作品にしたのは監督と脚本家の力量の高さを示していますね。
しかしこの最後がどうにも、減点1。
という感じで、多分多くの人が面白いと感じるであろう映画です。さすが周防監督、男しかみない映画かと思いきや、誰でも楽しめる邦画を作ってくれた。しっかりと味わい深い作品でもあり、素直に絶賛出来る良作です。おすすめですね。

