2006年10月16日

洋画:カッコーの巣の上で

 オススメ度:☆☆☆☆
 1975年米、ミロシュ・フォアマン監督。ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー出演。精神異常を装い精神病棟へ収容される男が病棟を脱出を目指す姿を描く。

 この映画は非常に深いものがある。精神異常を巧く表現するキャストらは当然芸達者であるのはもちろんだけれど、特にこの主人公ジャック・ニコルソンの怪演が光る。またルイーズ・フレッチャーの、石頭看護婦長というのも、ここまで憎たらしくなるほどの演技はさすがアカデミー賞。

 色々と面白いのはキャラクターの個性であったり、僕は当然実際の精神病棟がどのようなものかはわからないのですが、この治療法ではなかなか治るものも治らないのではないかなぁ、と思ってしまう。主人公マクマーフィーが好き放題したいと思って、野球をテレビで全員で観ようと言い出したシーンは、ものすごい犯罪者である主人公であるけれど、それでも人として、その選択を応援したいと思ってしまう。一度ではだめでも二度看護婦へ提言したところで、何も見えないテレビでみんなで盛り上がるところは、実にぐっとこみ上げるものがあります。患者であろうと、規則規則ではだめであろうという、自己主張が強い主人公であるからこそみんなを揺り動かせた。
 おすすめの一作、細かいところは微妙に説明がつかないと思う部分もあるものの(チーフの入院理由とか)、それでもこれは名作であると思います。一度は観て、当時のアメリカの映画に浸ってみてください。
 タイトルの理由とか、よくわからないと思いますが、それは検索すると出てきます。いろいろと深い。

 この映画で舞台としたのは精神病についての理解が非常にまだまだである時代で、当時としては精神病を煩う患者もあまりに多くなっていて、それで飛びついたのがロボトミー手術、という現代では絶対悪とまで呼ばれる手術。人間の暴力性などといった異常を安定させるために前頭葉を摘出する手術するそうですが、当然人間の感情などを司る器官もいっしょに摘出するから暴力性は無くなるというものの・・・。当時は戦争で精神異常を来す患者があまりに多かったからだ、と「99・9%は仮説」には書いてあります。確かに、その通りなのでしょうね。次から次に手の施しようのない患者が出てきた当時としては、藁をもすがる想いもあったのでしょう。 
posted by しょうへい at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする